polio eradication program によるポリオ野生株感染患者数 (mirror)
●08-24(0825-0070)#C+#ポリオ-アフリカ:ギニア、マリ#
[1]情報源:WHO記者会見、8月24日。
新たなポリオ患者がギニア、マリ、スーダンで確認された。
一方ナイジェリアのKano州ではワクチン接種が再開している。
ナイジェリア北部が起源である現在進行中のポリオ流行により、新たな国々でも患者が発生しており、西および中央アフリカ全域での大規模流行の脅威が強調されている。Global Polio Eradication
Initiativeの疫学専門家は8月24日、スーダンのDarfurでの新規患者3名に加え、ギニアおよびマリでの患者発生(再流行)を確認した。ギニアで患者1名(麻痺発病日:2004年6月5日)およびマリで2名(麻痺発病日:2004年5月15日および7月5日)は、ナイジェリア北部のKano州でポリオワクチン接種キャンペーンが再開して丁度2週間後に確認され、緊急に地域全体でワクチン接種率の引き上げが必要であることが再確認された。今回の新たな患者発生により、再流行が発生したポリオが制圧されていた国は2003年1月以来12カ国になった。
ギニアとマリは、ナイジェリア北部とニジェールからのポリオ拡大を限局させるために2004年2月と3月に同時期一斉のワクチン接種キャンペーンを実施した国には含まれていない。ナイジェリア北部からのポリオの拡大に対する国際的な懸念から、アフリカ連合加盟国の保健相は5月に、ナイジェリアおよびニジェールを含む22カ国で、2004年10月と11月に、一連の同時期大規模ポリオキャンペーンを実施することを決定した。今回の新たな患者は、5歳以下の小児7,400万人以上の接種を目標としたキャンペーンの準備が強化されているため、報告された。しかし、Global
Polio Eradication Initiativeは、今回のキャンペーンやその次の2005年の同時接種の準備は、すでに明らかな予算不足のため、深刻な影響を受けていると警告している。
2000年と2001年の同様のキャンペーンにより、実施した各国の大部分ではポリオの感染伝播が中断されたが、コートジボワールとスーダンのDarfur地域の社会不安により、今年すべての小児にワクチン接種を達成するのは特に困難となるであろう。
来るべきキャンペーンを成功させる確率を高めるため、関係諸国は、ポリオサーベイランスを強化し、定期ワクチン接種率を向上し、全国ワクチン接種デーを支援するよう、国内のすべての部門を関与させることが求められている。
Global Polio Eradication Initiativeは、国連各機関、国際保健・援助団体を率先している。ポリオ感染国は、同Initiative(計画)が1988年に開始された時点では125カ国以上であったものが、現在ではナイジェリア、インド、パキスタン、ニジェール、アフガニスタン、エジプトの6カ国に減少した。
2004年には8月24日時点で、以下の各国からポリオ患者602名が報告された。
ナイジェリア (476名), インド(34名), パキスタン
(23名), ニジェール (19名), アフガニスタン
(3名), エジプト (1名)、および以下の輸入患者が発生した国々である、チャド(12名),
コートジボワール(9名), ブルキナファソ(6名),
ベニン(6名), スーダン(5名), 中央アフリカ共和国
(3名), マリ (2名), ギニア(1名), カメルーン(1名),
ボツワナ(1名).
以下、ポリオ根絶計画に参加している機関および団体、資金援助機関および国。
[2]情報源:Reuters、8月24日。
ギニア、マリでポリオ患者が確認され、スーダンのDarfurで新規患者発生。
一度ポリオが根絶されたギニアおよびマリといったアフリカの2カ国にポリオが拡大したことから、西および中央アフリカ全域での大規模流行の危険性が強調されていると、国際機関が8月24日に発表した。
Global Polio Eradication Initiativeによれば、1999年以来となる、ポリオ患者1名がギニアで、2名がマリで確認され、他方では、スーダン西部のDarfurでも新規患者3名が確認された。
[Moderator注:今回の記者会見では、患者の病因と特定されたポリオウイルス情報が明らかにされていない。他の国の輸入患者に関する前の報告では、原因ウイルスの遺伝子型は、現在ナイジェリアで感染循環しているウイルス株に非常に類似していると記載されていた。2004年6月からWHOウェブサイト上で公開されている最近の検査サーベイランス結果報告では、2004年1〜3月の間にアフリカで、野生ポリオウイルス1型が137株、野生ポリオウイルス3型が26株分離されている。2003年〜2004年3月の間に分離されたウイルス遺伝子解析の結果、1型ポリオウイルスが、ナイジェリアからニジェールにまたがる常在感染地から西および中央アフリカ9カ国に輸入されたことが示されている。
そうした国の位置は髄膜炎ベルトに含まれる国と類似する。懸念されるのは、流行地からはるか南のボツワナにどの様にポリオウイルスが伝播したのか、またナイジェリアとボツワナの間にあるまだ患者が確認されていない4〜7カ国での状況はどうなのかである。大きな関心事は、今回のウイルス伝播が陸上移動/拡大ではなく航空機を介したかと、公衆衛生当局が患者発生を確認していないそうした諸国で患者が発生しているかの2点である。]
20050226-0030 エチオピア - ポリオ
エチオピア# [1]エチオピアでポリオウイルス再発生:ワクチン予防接種推進は1億人の接種を目標。
●情報源:Atlanta Journal-Constitution、2月25日。エチオピアの小児がポリオと診断され、エチオピアでここ4年ぶりの患者発生となったため、ポリオ根絶計画はさらに後退を余儀なくされたと、国際保健当局が2月24日述べた。いくつかの地方でワクチン予防接種が延期されて以降、2003年中旬にナイジェリア北部からポリオが感染拡大し始めたが、この発見によりエチオピアはその再興以後14番目にポリオ再興を経験した国となった。
●情報源:ポリオ根絶ウェブサイト、2月25日。エチオピアで4年ぶりに小児がポリオに感染したとの報告により、本日開始されるアフリカ全土におけるポリオ集団ワクチン予防接種推進キャンペーンは非常に緊急性の高いものとなった。
20050430-0010 ポリオ-イエメン(02)#
情報源:WHO/Rotary International/CDC/UNICEF合同記者発表、4月29日
ポリオ流行はイエメン全土に感染拡大。流行対策として新規ワクチンが使用される。
情報源:WHO/Rotary International/CDC/UNICEF合同記者発表、4月29日。
イエメンで本日2005年4月29日、新たに18名の新規ポリオ患者が公表され、イエメンにおける流行に関連した報告患者総数は22名となった。イエメンはポリオ監視(サーベイランス)が開始された1996年以降ポリオが根絶された国であった。流行の正確な起源を同定するための遺伝子解析が現在進行中である。専門家らは近い将来患者数が増加することを懸念している。
流行しているのはWPV1型。
20050504-0020 インドネシアにおけるポリオ流行:2005年5月4日更新。
情報源:ポリオ根絶計画ウェブサイト、5月4日。 2005年5月4日、2例目のポリオ患者が政府当局者により報告された。この小児は月齢20ヵ月であり、5月2日に診断確定した最初の患者と同じ村に住んでいる。2例目の患者ではまだ遺伝子解析は実施されていないが、この2名の患者が近縁なウイルスに感染している可能性は極めて高いと思われる。
5月2日、インド在ムンバイ市世界委託研究所は、インドネシアWest Java州Sukabumi地区Giri Jaya村で全国サーベイランスシステムにより検知された急性弛緩性麻痺(AFP)患者から野性ポリオウイルス1型株を検出した。ワクチン未接種であった18ヵ月齢の患児は、2005年3月13日に麻痺を発症した。初発患者が発生した村ではその他にAFP患者7名が確認され、現在調査されている。調査結果からは、遺伝子解析からその起源が西アフリカと証明された今回の野性ポリオウイルスの持ち込みは、2003/2004年流行の原因となったポリオウイルスに類似していることが示唆された。更なる調査の結果、問題のウイルス株はスーダンを経由してインドネシアに輸入され、最近サウジアラビアやイエメンで分離されたウイルス株に類似していることが示唆された。インドネシアでは1995年以来野性ポリオウイルス感染患者は発生していなかった。