パリ・ベルギー夏休み旅行 2005年9月14日〜23日

13日:出発前日、テレコムスクエアというところで、ヨーロッパ地域の携帯電話を廉たるした。パンフレットをみるとテレコムスクエアは基本料金が680円/dayとある。vodafoneは400円なので、あらこっちの方がやすいじゃない、と思っていて、vodafoneを借りるつもりで行ったところ、キャンペーンで320円/dayだそうな。そのキャンペーンって本当か?隣のvodafoneに対抗して、もうすぐ値下げするんじゃないの?なんて思いつつ、口には出さずに素直に借りた。
 なんとなく荷造りの気が乗らなくて、ほぼ準備に徹夜する。ばかだねー。前日まで勤務がきつかったから、まぁしょうがないか。

14日:KLMで成田→ブリュッセル経由→パリ(CDG)へ移動。
 パリは時差7時間。気候は気温19度くらいで涼しいはずだった。たしかに到着時、時々は涼しい時もあったのだが、おおむね、暑い。ちょっと動くと汗が噴き出して、それが引っ込まない感じ。でも安ホテルにはエアコンがない。しかも、石造りのホテルは昼間に蓄えた熱を優しく放出してくれる。石造りの家が涼しいなんて嘘です。暑いです。石造りでもエアコンは必須でしょう。
 機内で、お楽しみの機内食でハプニング発生。Beef or chicken? と聞かれたので迷わずChicken!!と答えて、アルミホイルを開けて、衣がついてソースのかかった揚げ物を食べてみると、ん? チキンってこんな味だっけ? オランダではチキンをこんな風に料理するのかな? などと考えつつさらに食べ進む。んー、やっぱりこれは魚の味だよなー。おかしいなー。 身をほぐしてみると、 身がはがれるこの感じは・・・ 身の端に見えるこの皮は、やはり魚だぁ!。 でも、案内では Beef or chicken? だったよな。じゃはほかにチキンがあるのかな? まさかこのサラダがチキン味? ふつうの味だよな。変だなぁ。 などと馬鹿なことを考えていると周りのお客も気がつきだして、騒ぎだした。特に隣のおばちゃんはスッチーにしきりにかみついている。よほど魚が嫌いらしい。どうやらビーフに変えろと言っているみたいだ。あんたのまちがえでしょ?みたいなきついことを言ってるみたいだ。でもスッチーも負けていない。「我々には中身を確認する方法はない。この機内食はチキンだと聞いている。我々には責任はない。」みたいなことを言っている様だ。多少機内食の余裕もあるだろうに、そこまで魚が嫌いなら変えてやれよ、と一瞬思ったが、でもそれを言い出すとほかの客も同じことを言い出すに違いないから、あの場はあれが正解だったのかな、と変に納得。でもあのおばさん、あとで絶対KLMにクレームの電話しているんだろうな。でそのクレームは、日本のケータリングの会社におくられておしまいだろうな。さすが権利を主張して戦うヨーロッパのおばさんどおしの戦いであった。
 機内では爆睡する予定だったが、食い意地の張っている私は機内食を逃すのが心配で眠れない。映画でも見るかと思って機内誌のビデオの案内を見たら、3本しか書いてない。あら、シンプルなシステムなのね、とおもって電源を入れてみると、とんでもない。映画の最新作30本、古典映画が30本などなど、映画だけで100本近く選べていつでもスタートできるオンデマンドシステム。こんなに映画がたくさん用意してあるフライトは初めてだ。ロードオブザリングは3部作全部入っているよ。でもこの長時間フライトといえども、3本全部は見終わらないのがおもしろい。ハリポタは入っていないみたい。(帰りの便で、別のメニューに入っていることを発見した)。そのほかテレビ番組多数、ゲーム少々、などなど。今時のシステムは進んでるね。こんだけおもちゃが用意されていると、さぞかしスッチーさんは楽だろうね。私もその罠にはまって、映画を見始めた。最初は家内と同時進行で「オペラ座の怪人」。パリでオペラ座行くかもしんないから、その予習ね。5月にポルトガルへ行ったときにも機内で見たけど、あのテーマ曲が好きだし、ついつい見てしまう。音声は欧州言語4種類と日本語字幕という理想的な設定だったので、英語+日本語字幕で堪能する。前回は日本語吹き替えで見たから、今回の方がよくわかっておもしろかった。次に見たのがトロイ。軍隊としての組織行動をせずに奔放に生きるアキレスの話が延々と続き、それで話が終わるのかと思うくらい、前フリが長くて、さいごにチョコっとトロイの木馬の話がでてくる。話の展開がとろい映画であった。ある意味題名通り。個人的趣味で採点すると50点。映画館に行くほどじゃないな。次に見たのがMiss Congeniarity 2 。 FBIの女性捜査官が操作のためにミスコンに出て準優勝しちゃった前作の続編で、あまり期待していなかったが、ドタバタぶりがなかなか楽しくてGoodであった。個人的採点80点。つまんなかったら途中で寝ようと思っていたが、結局最後まで見てしまった。
 パリCDG空港に18:00に到着して、CDGから市内へはバスで移動。空港を出たら終点のオペラ座で降りて、メトロに乗り換え。バス停から駅まではすぐの距離、、、のはずなんだけど、道に迷った。まぁ土地勘がないせいさ、しょうがないよね。と慰めながら、見つけた地下鉄の駅に降りてみると、、、 ここじゃない。ここはRERの駅だ。仕方なく元にもとって現在地を確認。といっても、どうやったら確認できるかよくわかっていないんだから、正しい道がわかるわけがないんだけど、そんなことには気づかずに、寝不足と時差で痛めつけられた頭をなんとか働かせようと努力する。ちなみに自慢じゃないが、今回の旅行は事前準備は家内にまかせきりでなにもしていない。だから当然rue が通りを表すフランス語なんて知るわけがない。もちろん、通りの名前が、一本の道路でどんどん変わっていくなんて夢にも思わない。地図を縦にしたり横にしたりして、この道は、こういう名前だけど、どっかに書いてないかなー、見つからないなー、なんてやってた。あとでわかったんだけど、その探していた名前は、その道路をずーっと言った先の名前で、現在地の名前とは違うのね。だから、ここに書いてあるわけないんだよね。ここの通りの名前は、この地図には書いてなかったの。もっと詳しい地図をみないと書いてなかったの。ということがわかったのは、翌日の話。結局3倍くらい遠回りをして、目的のオペラの地下鉄の駅に到着。ポアソニエールって駅まで移動。で、道路にでて、ホテルの案内地図をここではじめて家内から見せられて、道に迷う。こっちだ、と思った方向は、いけどもいけどもそんな名前のホテルはでてこない。しかもその道は坂を上る一方で、重いスーツケースを持つ身にはかなりつらい。スーツケースをおいてひとっ走り見に行こうかと家内に言うと、人気もなくてあまり雰囲気も良くないところに私をおいていくの?とやんわりと拒絶される。そこで家内が、犬を散歩させてるおじさんをみつけたので、その人に道を尋ねろという。こっちもつかれてきてるので、いわれるままに聞いたところ、そのおじさんは親切に教えてくれた。悩んで悩んで悩んで、地図の向きが違うと教えてくれた。でも地元民がそんんだけ悩むんだから、客観的にかなりわかりにくい地図だったんだよ。この道こっちにいったらどこ、見たいのはなにもかいてないんだもん。そのおじさんに教えられたとおりに道を行ったら、10分ほどでホテルに到着。おじさんありがと。連れてた犬はかわいかったよ。ホテルの部屋に入って、あとは爆睡。 でも家内は私の土地勘にかなり疑問を抱いた模様。

15日:大幅に寝過ごす予定であったが、予想外に6:00に目が覚める。家内も同様に、同じ頃に目覚めたようすであった。
 今回の旅行は、なにも計画してない旅行であった。なんて書くと、そういうポリシーで旅行しているみたいだけど、単なる準備不足ね。
 ホテルのフロントでもらったツアーのパンフレットと、歩き方に書いてあるツアーを見比べて、どれにするか家内と相談した。ツアコン付きのふつうの市内観光はだいたい8:30までに出発するのが多い。値段は・・・ げげっ、日本語対応のツアーは50ユーロくらいする。一方、日本語非対応だと20ユーロくらい。うーん、英語のツアーにするかなー。でも家内は英語が聞き取れないし、僕は英語で地名と人名を説明されても聞き取れないし。自慢じゃないけど日本語で説明されたってこの建物は○○という名前で1638年に○○さんが建築されて、、なんて言われても、5秒後には忘れているぞ。しゃーない、高いけど日本語案内優先で行くか、と決めて、ツアー会社のオフィスに行こうとしたら、また迷子。9:30出発なのに、9:25にまだオフィスの位置が全然わからない。家内は私の土地勘に相当の不信感を抱いた模様。こりゃだめだってことで、昨日密かにみつけておいたツーリストインフォメーションに向かうことに。
 パンフレットを見ていくと、乗り降り自由の2階建てオープントップの周遊観光バスってのがある。しかも観光案内はテープで流れて日本語も対応。設定コースも4種類あって、かなり広い範囲をカバーする。1日券が35ユーロで2日券が38ユーロ。なにこの値段設定?2倍使えて1割も違わないの? 2日でこれなら安いよね、ってことで、これに決定。ちなみにツアー会社名はオープンツアー。2階建てバスの二階の屋根をとっぱらったオープンカー。好きな停留所で乗り降りできる。パンフレットでは10から20分間隔で運行とあるし、田舎暮らしをしていると2時間に一本というのがあたりまえなので、乗り換えなんてできるのか?と疑問だったが、見ていると5分もしないで次のバスがやってくる。なんだこれなら大丈夫、 ってことで申し込んだ。
 近くの乗り場から早速乗車してステレオイヤホンを乗車時にもらって2階席に陣取る。見晴らし良好。アナウンスは、壁に6カ国語の選択ボタンとボリュームボタンがある。日本語にあわせてイヤホンをつなぐと、ふむ、なるほど確かに結構詳しい案内がでる。これはらくちん。コース図と見比べながら、次々と現れる歴史的建築物をながめる。ロイヤルパレス、ルーブル美術館の前の通りはかつての城壁にアーチがあって、そこをバスで通るんだけど、とてもバスが通れるとは思えないサイズのアーチ。てっきり城壁のところで左右に曲がるのかとおもったら、そのアーチにバスはつっこんでいく。通れないとおもったアーチを、ぎりぎりで抜けていく。運ちゃん、やるじゃん。まさかここを通れるとは思わなかったよ。▼これはその城壁の中にあるルーブル美術館入り口のピラミッド。



 とりあえずの目的地は、Yパパおすすめのエッフェル塔。ということで、エッフェル塔へ向かう緑のバスにのったんだけど、緑バスの巡回コースの中でエッフェル塔はかなり後の方、というか、乗車したオペラから見ると、エッフェル塔まで行くと全体の2/3は回らなければいけない。つまり遠回りなのね。途中どこかで降りようかとおもったけど、とりあえず家内と相談して、パリの下見と割り切ってそのままエッフェル塔前で乗りっぱなしにすることに。
 気候はやや肌寒いくらいで、猛暑の日本からきた我々にとっては、秋の気配と言うところで、風が気持ちいい。Gパンと長袖のポロシャツで、午前中はすこしだけ肌寒いくらい。午後から日が照って、暑くなってきた。オープンカーなので頭がじりじりと焼ける。帽子が役にたった。通りを歩く人の服装は、Tシャツから長袖コートまで、夏服から秋冬ものを着ている人までいて様々。湿度が低いからか、長袖を着てもそれほど不快じゃないし、半袖でそれほど寒いわけでもない。こういう気候だと、年中スーツを着ていても苦にならないのね。5月にポルトガルに行ったときにはむちゃくちゃ暑くて閉口したけど、9月のパリは快適です。

 ぐるーっと回って凱旋門を通過。その凱旋門に通じる道路で、最新ファッションやら香水などで有名なシャンゼリゼ通りを通る。私たちにとっては、「香水が臭い!!」 バスまで香水がにおってきた。ヨーロッパの人って、においに鈍感?

▼凱旋門にむかうシャンゼリゼ通りの歩道。


▼有名な凱旋門。本当にこんな建物があったよ。



 ここまでいろんな歴史的建造物があったんだけど、全部忘れた。どれを見ても同じに見える。パリの町並みは、石を積んで作った高いビルがひたすら並んでいて、どこに行っても同じ感じ。もちろん意図的にそれを維持しているんだろうし、それはそれで大変だろうけど、どれも同じに見えてくる。イギリスに留学していた友人から教わった話で、日本だと古い建物はぶっこわして新しい建物を建てるから数百年前の建物ってほとんどないけど、ヨーロッパじゃそういう建物がふつうに使われている。古いからあちこちガタがきていてしょっちゅう修理をしなけりゃいけない。しかも、抜本的な修理は難しいから壊れたところしか直さない。結局全体的にはいつもガタが来ている状態で、不便このうえないそうだ。っていうことで、古い家はぶっ壊して新しい家を建てる日本の方式は、いい方法らしい。

 そのせいかどうかはわからないが、引っ越ししている家もよくみかけた。日本だと、窓から荷物を運び出すため消防車みたいなリフトカーを使うことはまれだけど、そういうリフトをよく見かけた。しかも、自動車の荷台についているんじゃなくて、独立したリフトになっているのね。珍しいんで撮影してしまった。▼


んで、そのま置きっぱなしで搬出する気配がない。家内の推測では、朝早くに場所取りしておかないと路駐でリフトをかける場所がなくなるから、最初に場所を確保してから荷造りして、その後搬出なんだろうと言っていた。そうかもしれない。パリは路駐がすごくて、前後の車の感覚が20cm以下というのはざら。この間隔じゃ絶対でれないだろうと思うくらい車と車の間隔が狭い。どうやって出るのかが謎だった。一説によるとぶつけて隙間を広げると聞いていたが、そのわりにバンパーがへこんでいないので釈然としない。謎は翌日判明する。▼




 目的地のエッフェル塔でバスを降りる。

 昼頃だったので、バスから途中で見かけたカフェでまずは昼食。おすすめ定食で一人20ユーロ。フライドポテトが皿の半分を占めて、むちゃくちゃ多い。他の人の皿を見ても同様。どうやらパリはとにかくポテトを山盛りにするのが習慣らしい。デザートにチーズを選んだら、ヨーグルトみたいなのが出てきた。
 ▼ 食べると確かにチーズの味。うまい。ヨーロッパでは乳製品がうまいぜ。




▼ エッフェル塔。



 エッフェル塔では岩の洞窟と池がある庭園で鳥を見る。こんな庭ほしいねー。



そこでカモメとカモとハトと雀をながめてくつろぐ。





 アンビリーバボーか何かのテレビ番組で、エッフェル塔は自殺の名所、とあったので、どこから飛ぶのかなーと見上げた。東京タワーだと真ん中にエレベータホールが垂直に建っているが、エッフェル塔は真ん中はなにもなくて、4本の足の中に階段とエレベーターがある。エレベーターは2階までまず上がるんだけど、足の角度は上に行くほど急になる。エレベーターに乗っていると、上にいくにつれて床が傾くにちがいないと眺めていたら、車体と客室がリンク構造になっていて、車体の角度が変わっても客室の角度は川奈雷のであった。なんだ、つまらん。
 エッフェル塔は展望台が3階に分かれていて、2階までは階段で上れる。登る?と聞いたら、却下、と言われたし、エレベーターを見ると待ち行列がそこそこ長い。並ぶの面倒だし、登るの中止。いったい何のためにエッフェル塔にきたのだろうか。そうか、鳥を見に来たんだ。と変に納得して次に向かった。
 エッフェル塔を後にして、次にオレンジラインとブルーラインを乗り継ぐ。市の南東部に、ようやく近代的なビルを見ることができてほっとする。

 乗り換えついでに、ノートルダム大聖堂で降りる。



▼あきれるほど細かい、むしろ不気味ともいえるほどの彫刻。彫刻を彫るのはいいけど、生首だけの彫刻はやめてほしい。




Yパパに言われていた建物から飛び出している彫刻発見。これが雨どいに相当するもので、下まで水を誘導するんじゃなく、こいつが雨水をゲロっと吐くらしい。残念ながら雨にあわなかったのでその情景はみられない。小便小僧にしたらいいのに。





 観光バスを降りて、タリス号の下見に地下鉄で北駅へ向かう。北駅では、メトロとRERと国鉄が乗り換えできるので線路の本数がものすごく多い。プラットホームが30番以上あった。しかも500m離れたところには東駅もあって、ものすごい数の電車がこの地区に集中している。タリス号はどこだ、と探し回って、迷った末に、ようやく発見。これで安心してブリュッセルに行くことができる。よしよし。電車の車両数もむちゃくちゃ多い。
 夕食は、早くもサンドイッチとポテトに飽きてきたので、中華に入る。好きな料理を選ぶビュフェ形式。店員は中国語なまりのフランス語で、意志疎通が難しい。でも指さしで料理を選び、鳥肉ラーメンとジャスミン茶を頼んだ。ジャスミンとワンタンはそのまま中国語で通じることを発見。ラーメンは外国で通じたことがない。でもラーメンは日本のが一番うまいな。

16日:
 朝から雨。
 北駅付近のインド人街へ行く。
▼こんな感じ。




某○○ちゃんにそっくりのマネキンを発見。




通りに栗のような実が落ちている。いったい何の木なんだろうと見上げたら、こんな木だった。




▼バイクには膝掛けをつけるのが流行らしい。膝掛け付きバイク。ちょっと間抜け、でも切実なのもわかる。



北駅では、パンジャビと、馬を買った。

▼バスの中で怪しい家内


▼馬



17日:パリの北駅から、ブリュッセルへ電車で移動しました。




ホテルについて。
ベッドはとても寝心地がよかった。
ただ、壊れても気にしない国民性を感じた滞在であった・・・・

▼水道の栓はこわれていた。



▼便座は一応乗っているが壊れていてずれている。



▼ドアノブははずれかかっている。



テレビのリモコンはガムテープで補修



その他、ティーカップにひびが入っていたり、階段の電気が切れていたりと、気にしない国民性がよく伝わってきた。