デリーにて

途上国らしい、とてもごみごみした町、というのが第1印象。
町に人があふれている。

通りにはやせた人が生活している。
以前行ったカンボジアより貧しいんじゃないかと思う。





あと、暑い。亜熱帯だから当然だけど、暑い。デリーでも暑い。ただ、おもったほどではなかった。湿気が日本より少ないみたいだ。


●ツアーについて。
 とてもリッチなツアーだった。途上国の旅行スタイルには、大きく分けて貧乏旅行と金持ち旅行があるが、今回は時間が非常に限られていることから金持ちツアーを選択したので当然といえば当然なのだが、あくまでも今回見たインドは上品なインド。危ないことからは一切隔離されていた。でも今回は正解だったと思う。
 貧乏旅行をするにはデリーとか治安が悪くなってきているようなので、インドの様子が分かっていないでいきなり貧乏旅行は危険らしい。土産物屋で飲み物に睡眠薬を仕込んで眠らせて金品を奪うヤバイところもよくあるようだ。とても残念。

 ただ、今回、そうじゃないインドだけを見てきたので、出会った人たちは親切で、外国人が珍しくて話しかけたいけど、シャイでなんて話しかけたらいいかわからない人たち。チャパティの道具を買った店のオヤジは、ぶっきらぼうで愛想はなかったが、あれがほしい、これがほしいと言うと、これはどうだ、あれはどうだと、店の奥からごそごそと商品を出してくれた。別に意地悪なわけでも、商売っけがないわけでもない。彼らは愛想笑いをしないだけなのだ。

 ということで、ラージさんはいろいろなインドのさわりを見せてくれた。とても感謝している。

 旅行会社からは、先進国の人向けの限られた場所にしか案内してはいけないとのお達しがきているらしい。危ないからだめ、だそうだ。原則は正しいかもしれない。でも、それだけで終わるのはとても残念なことだと思う。途上国を旅行していつも思うけど、みんな親切で心が豊かだと思う。それを感じることができないとすればそれは、こちらの心が貧しいか、悪い人にあたったかだ。まぁ途上国だからそういうこともあるかもしれないけど、それをおそれすぎて、その国にふれないのも残念なことだろう。

●今回のガイドさんのラージについて
 日本語ぺらぺらで、意志疎通にほとんど困らないガイドだった。
 とても笑顔がさわやかな好青年ってかんじで、印象もよかった。
 駅のホームで物乞いにつきまとわれたときには、カレーを買い与えて追い払うといった、細かい気配りをしてくれた。
 本人の弁によると、シーク教徒で、シーク教はもともとインドの精鋭兵がもともとの起源のせいか、好奇心旺盛で先進的だそうだ。考え方もさばけていて、牛肉を食べることにもさほど抵抗がない。でもブタはドブで糞尿にまみれている印象があるので敬遠している。
 なお、ベテランのガイドは、7月上旬とかのオフシーズンには少人数のグループに付くことがあるが、基本的に大人数のグループに付くことが多い。ラージは、たとえばガイド3人で100人の旅行者グループを相手できるレベルで上のレベル。
一方経験の浅いガイドが数人の少人数グループの担当になる。ツアー最終日にレストランで同じツアー会社のグループが同じレストランで食事になっていたので集まったのだけど、暗い感じの女の子1人のツアーに、いかにも経験の浅そうな日本語があまりしゃべれないインド人ガイドが付いているのを見かけた。そりゃー暗くもなるだろう。ウチのグループは3人だったせいかな。とても良いガイドに当たって良かった。

 ツアー中、私らの安全のため、危ないところからは隔離された。町の市場にはひったくりが多いということで外から見るだけ、水をたのんだらタクシーを止めて自分で買いに走ってくる、などなど。でもフルーツを買ったときには、皆で降りて、あれがほしい、これがほしいと買い物させてくれた。(ほんとはいけないらしい。)
 また、家内がチャパティの道具を買いたいといったら、観光客向けじゃないふつうの店に連れて行ってくれた。これもシークレット。

 ▼こんなかんじの商店街。







 ほんとはこういう地元商店街で買い食い&買い物をこころゆくまでしたかったのだが、ツアーだとこういうところは不自由。

 なお、インドでは激安量販店みたいな大型店は少ないようで、ビルの店舗は高級百貨店と観光客用土産物店が中心。エアコンが贅沢品のうちはやむを得ないか。

●食べ物について

 食べ物についても旅行会社からいろいろと厳しいルールが適用されているようだ。屋台での飲食は厳禁。屋台での買い物も、治安上の問題(ひったくりなど)があるので禁止、ということらしい。まぁ日本人の感覚で屋台で財布を出すのは考え物だと思うが。屋台ではうまそうなフルーツが山ほど並んでいて、買いてーと思いながらあらかた通過した。もったいない、あーもったいない。一回だけラージに無理を言ってフルーツを買った。バナナ、オレンジ、パパイヤなどなど。ビニール袋いっぱい買って50ルピー。劇的に安い。あぁそうか、インドでは勝手に育つフルーツは値段が上がっていないんだ。冷えている水やジュースは一本50ルピーとかするのと比べれば、非常に安い。そういえばタイやシンガポールではストローをつけて売っていたが、インドではストローをつけなかった。

 ちなみに屋台で50パイサ(0.5ルピー)でCOLD WATERと称して水を売っていたが、これは水道水。コップにライムみたいな柑橘類を入れてディスプレイしてあったので、絞って入れてくれるのかと思って聞いたら、それは別料金だそうだ。中身は水道水なので下痢します。




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